2015年静岡マラソンを振り返るーその2

さて

3月1日に開催された、静岡マラソン2015を振り返る記事の第2段です。
前回の記事をまだ読んでいない方は、是非こちらをご一読頂ければ幸いです。

2015年静岡マラソンを振り返るーその1 - Noblesse Oblige 2nd

静岡マラソンコース図 f:id:iGCN:20170306162713g:plain

すごく長いので、静岡マラソンに出走した、あるいは今後出走したいという方、どうぞ。

出走〜棄権までの道程

スタートから第4折り返し点で棄権するまでを5kmごとに振り返っています。タイトルの後に、各チェックポイントでのラップペースを記しています。参考にしてみてください。

スタート〜5km地点まで (7'30"/km)

8:20 レーススタート。とは言っても我々Fグループはかなり後方にいるので、ほぼ徒歩ペースで前方へ。スタートゲートをくぐったのは8:25頃。ここからが本番。

レース序盤は「少し遅いかな?」と思うくらいの感覚で走るのがベストです。もしオーバーペースになっているのに気づいたら、突然ペースを落とすのではなく徐々に元のペースに戻すようにしましょう。

自分は普段ジョギングしている時のペースが1kmあたり6分くらいなので、キロ7分ペースで走ることにした。5kmごとに計測ポイントがあるので、5km 35分のペース。大体の感覚を信じて、イーブンペースで走る。スタート直後は集団の中に埋没した形になり、周りにペースを合わせながら走ったとも言える。

ところで恥ずかしい話ではあるが、スタートする少し前から便意(大・小ともに)が襲ってきていた。ガマン我慢しながら走っていたが堪え切れなくなり、2.9 km地点の仮設トイレに駆け込んだ。トイレ前は10人くらいの行列になっていたが、回転がよく、スムースにトイレにインできた。体重を推定700 gくらい軽くすることが出来たが、時間的には5分強のロスとなった。

食事は3時間前に済ませます。

食事を早く済ませておくべき理由がようやく分かり、後悔した。自分は普段から朝食を摂ると良い感じに便意が来るのであるが、この日はレース前には全く便意が来なかったのであった。来年度は早起きして、朝食も早めに摂ろうと決意した次第。

さて、トイレを出ると既にコース上に選手はまばら。ゼッケン的にもH台(10 kmファンランエントリー)の選手がメインになっていた。慌てても仕方がないので、自分の中で決めたペースで淡々と走る。

5km地点〜10km地点まで (6'32"/km)

麻機街道を北上し、静清バイパスの手前で折り返し。このあたりは沿道の応援客も多く非常に励みになったし、折り返してくる上位選手の走りを見ることも出来て参考になった、というかA-Cくらいのゼッケンの選手達の走りはやはり別格だった。

麻機街道を南下している時に、路上に落ちているシューズのアウトソールを発見した。まるまるベロッとはがれ落ちたかのように、片足分が落ちていた。出走した選手のものだろうか?この後どうやってレースを継続するのか心配になった。

浅間神社の鳥居から長谷通りに入り、駿府城公園の中堀を一周。このあたりはコースが狭くて周囲の選手のペースに合わせざるを得なくて、なかなか走りにくかったが、走り自体はイーブンペースを守っていて、順調だったように思う(レース後の結果から見ると、この時点で少しオーバーペースだった)。

10km地点〜15km地点まで (6'38"/km)

中堀を出て、10kmのチェックポイントを過ぎると国道354号線を西へ走る。国道27号を左折し、さらに静岡病院前の交差点を本通りへ。このあたりも特に違和感はなく走っていた。頭の中でペースを考えながら、次のチェックポイントを通過するべき時間を計算しながら走る余裕があった。

本通りに入ると、雨足が弱まってきたので、着ていた自家製ポンチョを脱いだ。昨年のレースで海沿いの道で雨と風にやられたことを鮮明に記憶していたので、ポンチョは捨てずにズボンの腰の部分に押し込んで取っておくことにした(これは後々とても助かった)。

最初の給食ポイントが21km地点であるので、朝購入してきたゼリー飲料をちびちび飲み始めた。

安倍川の手前くらいから、何となく足首が痛いような感じが襲ってきた。レース前に減量に励んだとは言え、当日朝の計量で70.6 kgの体重を支えるのは大変なのだ。安倍川橋の入口へ向かう上り坂が微妙に苦しかった。
横目に安倍川餅で有名な石部屋を見ながら、「そう言えば静岡へ越してきてからまだ一度も安倍川餅を食べたことがないな、是非来たいな」などと考える。

安倍川橋を渡り、再び南下。まだまだ走力には余裕があった。

15km地点〜20km地点まで (7'00"/km)

15kmのチェックポイントを過ぎると、コースは安倍川の河川敷に出る。このあたりからだと思うが、ピンクレンジャーの仮装をしたランナーの近くを走るようになった。確か大会規約には「仮装は禁止」とあったような気もするが野暮なことは言うまい。沿道の応援の人々から大人気だったよ。

東名高速をくぐるあたりから、再び雨足が強くなってきたので腰に差し込んでおいたポンチョを着用。
去年は、コース上の市立川原小学校を超えた辺りで、興奮しすぎて小躍りしているおじいさんがいたのであったが、今年も同じおじいさんが応援してくれていて、やっぱり小躍りしていたので、ちょっと安心した。

しかしながら、南安倍川西から海沿いを走る国道150号線に入るあたりから目に見えてペースダウン。雨も強く、右ふくらはぎに違和感も出てきて非常に辛い走りとなった。

20km地点〜25km地点まで (10'02"/km)

20km手前くらいから、空腹感も感じるようになってきていた。ここまで給食は準備してきたゼリー飲料のみ。21km地点の給食のみを励みに足を進める。ちらほらと歩いている選手も見られるようになってきていた。雨足も強く、心が折れそうになるが自分で自分を叱咤しながら足を進めた。

21kmの給食ポイントでは、例年通りカットバナナが提供された。たまらずかぶりつき栄養補給。さらに先に行ったところに今年初の「静岡おでん」の給食があるとのお知らせをみて、俄然やる気に(爆)。仮設テントで供されていたのは、駅南の有名店「海ぼうず」の「しぞーかおでん」だ。長蛇の列だったが、体も冷えていたし空腹だったしで辛抱たまらず行列に並んだ。

発泡スチロールのボウルにおでんを取ってくれて、ボランティアの女子高生がカラシやだし粉をかけてくれた。具材は多種あったようだが、自分が貰ったのは黒はんぺんと牛筋だった。味がしみていてすごく美味しかった。

静岡おでん祭2022

おでんを食べて体が温まるかと思いきや、行列に並んでいる間も雨風に打たれ、体を動かしていないものだからむしろ体が冷えてしまった。時間的にも10分弱のロスとなった。自分はあくまでファンランナーだけど、シリアスに記録を目指している人は当然おでんは無視したんだろうな。

おでんを食べてから先は、いよいよ国道が海沿いの吹きっさらしとなる。昨年は完全な向かい風だったが、今年は陸から吹く横殴りの風雨となってランナー達を襲った。

足首も痛いし、右ふくらはぎの違和感はあるしで、途中歩いてしまうことも多くなってきた。

25km地点〜30km地点まで (10'30"/km)

26.2km地点が第5関門だった。制限時間内に通過したが、次の35km地点の関門を通過するのはどうにも今のペースでは難しいなと観念し始めた。

この先には、個人的に「魔のNカーブ」と呼んでいる第3・4折り返し地点がある。海沿いの吹きっさらしの暴風雨の中をN字(正確にはN字の鏡像)を描くように2回折り返して走るのであるが、去年もここが一番辛かった。
このあたりではほとんど歩くだけになっていたのだが、30kmのチェックポイントまでは何とか頑張ろうと、必死に歩を進めた。
途中、棄権走者を回収するバスが目に入り、中でアルミシートにくるんで暖をとる多数のランナーが見えた。ある意味、これを見てしまったがゆえに心が折れたとも言える。

意地で30km地点のチェックポイントを通過した。自家製ポンチョから飛び出た腕がびしょぬれで、腕の感覚も無くなってきていたので、両腕をポンチョ内に入れ込んだ。第4折り返し点で待つ回収バスまで、へろへろになりながら何とか歩き、係員に棄権の意志を伝えた。

無念の途中棄権

ただ、ただ、無念だった・・・

続きはまた明日

では