エイプリルフールに映画「エイプリルフールズ」を観てきた
さて
エイプリルフールには別段ウソはつかなかったが、嘘をテーマにした群像劇映画、「エイプリルフールズ」を観てきたのでそれについて語ることにしよう。2015年公開、監督:石川淳一、脚本:古沢良太(こさわりょうた、ずっとふるさわだと思ってた!ごめんなさい)。
舞台は、東京らしき大都会。時は、2015年4月1日エイプリルフール。1年に一度だけ嘘をついていい日。
その日、街は嘘があふれ、笑いが絶えない……はずだった。なにげなくついた嘘がウソを呼び、あちらこちらで大騒動が勃発!街は緊張と混乱に包み込まれる。果たして、嘘の中に隠されていた真実、そしてその先にあるものとは…!?
以下、ネタバレはありません。
古沢良太と石川淳一という大ヒットドラマ「リーガルハイ」を世に送り出したコンビの新作映画と言うことで、気張って公開初日に観に行ってしまいましたわ。
登場人物27人がついた7つの嘘が騒動を巻き起こし、一見独立していると思われた各エピソードが実は有機的に結びついていると言う、いわゆるグランドホテル方式で描かれている。
7つの嘘
7つの嘘とは、
- 嘘1 イタリアンレストランでの大惨事
- 嘘2 ロイヤル夫妻の休日
- 嘘3 不器用な誘拐犯
- 嘘4 占い老婆の真実
- 嘘5 42年ぶり涙の生還
- 嘘6 僕は宇宙人
- 嘘7 ある大学生の行末
だ。
リーガルハイのファンとしては、全体の雰囲気、音楽の使い方とかがリーガルハイっぽくて楽しめた。キャストも被っている人が多かったし、特にリーガルハイの某凖主役級キャラがゲスト出演するシーンがあって爆笑した。
グランドホテル方式の映画って豪華キャストのことが多く、本作も今をときめく人気俳優・女優が多数出演している。登場人物が多いので一々役の名前を覚えてはいられないから、観る側としては「里見浩太朗と富司純子が夫婦なんだな」とか、「松坂桃李め、戸田恵梨香とセクロスするとはうらやまけしからん」とか分かりやすい利点があるね。
不器用な誘拐犯
個人的に一番好きだったのは3番目の「不器用な誘拐犯」のエピソード。寺島進演じるちんぴらヤクザが小学生の女の子を誘拐して連れ回すお話。ホンワカとした気持ちになったわ。オチの付け方も良かったし。
笑う所ばかりかと言うと、しっとりと泣かせるシーンも幾つかあって良かった。ただ、個々のエピソードの繋がりが薄くて(例えばあるエピソードの登場人物が別のエピソードの登場人物とたまたま同席している程度とか)、グランドホテル方式の映画としては出来はイマイチなのかも。
グランドホテル方式の傑作「マグノリア」
グランドホテル方式の映画ってそれこそ「ラブ・アクチュアリー」とか「陰日向に咲く」とか「THE 有頂天ホテル」とかの名作がいっぱいあるけど、自分は本作を見ながら「マグノリア」のことを思い出していた。トム・クルーズの怪演が印象的な映画だ。
「マグノリア」では最後にあるものが宙から降ってくるのだけど、本作でも多分何か宙から来るだろうなと思っていたら予想通りの展開でむしろ安心した(脚本の古沢氏はきっと「マグノリア」を意識していたに違いない)。
なんだか「マグノリア」を久々に見直したい気持ちにりましたとさ。
75/100点
では