「ウォー・マシーン: 戦争は話術だ!」観た on Netflix ネタバレ含む感想

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さて

Netflixオリジナル映画「ウォー・マシーン: 戦争は話術だ!」を観たのでその感想など。

公開:2017年
監督:デヴィッド・ミショッド
脚本:デヴィッド・ミショッド
出演:ブラッド・ピット、アンソニー・ヘイズ、ジョン・マガロ、ティルダ・スウィントン、ベン・キングズレーなどなど

異色の戦争映画

戦争映画というと、難攻不落の要塞を攻め落とすとか、敵地に囚われた味方を救い出すとか、華々しい戦闘シーンがメインに据えられて、現場の兵士たちが主人公という場合が多いと思うけど、本作でブラッド・ピットが演じている主人公グレン・マクマホン大将はアフガン駐留軍を指揮する司令官という役どころ。

優れたリーダーシップを発揮し、部下からは慕われていて、時には自ら前線に立つこともあると言う、理想的な司令官として紹介される。

そんなマクマホン大将がアフガンに赴任して、現地民との宥和を進めようと軍の組織を改編したり、欧州へ赴いて増兵の交渉を行ったりという、主に政治劇的なストーリーが本作のメインテーマになっている。

「戦争は話術だ!」と言う副題はそのあたりから来ていると思われ、従来の戦争映画のような縦断が飛び交いボッカンボッカン爆発炎上するような映画を期待していると肩透かしを喰らう。

本作を観ながら、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」に内容が似ているなと思った。強烈なリーダーの元に集ったチームが徐々に結束を高めつつ、乱痴気騒ぎを繰り広げた揚げ句に破滅するという展開がまるで同じ(ネタバレ)

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ブラッド・ピットの熱演

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本作の最大の見どころは、実在した将軍をモデルにした主人公グレン・マクマホンを演じたブラッド・ピットの熱演にあると思う。白髪頭で常に右目を半分閉じたしかめっ面で、しゃがれた訛り声で話すブラピ。

最初に画面に登場した時は、これがブラピであることを認識するのにちょっと手間取ったわ。ブラピは本作の制作も兼ねているので、演技にも熱がこもっていたことだろう。

歩き方や走り方も独特の雰囲気を出していて、モデルになったスタンリー・マクリスタル大将をかなり研究したんだろうなと思う。

ベン・キングズレーの怪演www

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もうひとり、実在の人物であるアフガニスタンのカルザイ大統領を演じたベン・キングズレーの熱演も大変によかった。かなりコミカルなキャラクター設定になっていて、彼の登場シーンは「これは笑うべきシーンなのかな?」と毎回脳内で疑問符が点滅したわ。

「アイアンマン3」で彼が演じたマンダリンを彷彿とさせるキャラクター造形だった。

さいごに

従来的な戦争映画とは一線を画す意欲的な作品ではあるが、正直自分はのめり込むことが出来なかった。そもそもアフガン戦争自体に馴染がないというか背景が不勉強でよく分からず、身近な話として感じることが出来なかった。

ただし、Netflixは本作のようにオリジナル作品が充実しているので、huluあらためハッピョンが自滅していこうとしている今、動画配信サービスとして一番のオススメであることは間違いない(宣伝)。

P.S. 映画の最後に超大物が登場するので、ぜひご自分の眼で確かめてみて下さい。

では

70/100点