映画「フライト」を観た on Netflix

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さて

映画 「フライト」 をNetflixで観た。

本作を観たのは先日起きた東名高速の事故がきっかけである。東名高速の反対車線から乗用車が飛んできて(文字どおりに飛んできて)、高速バスに正面衝突した事故である。

飛んできた車、運転手「とっさの判断」 バス側死者なし:朝日新聞デジタル

運転手がとっさの判断でハンドルを切ったことで、被害が最小限に抑えられたと報道されている。この事故の記事に対して自分がつけたブコメがこちらだ。

飛んできた車、運転手「とっさの判断」 バス側死者なし:朝日新聞デジタル

この運転手、今は英雄視されているけどそのうち私生活でのアラが見つかってそこを盛んに報道されて突き落とされる悪夢が待っている悪寒がしないでもない。デンゼル・ワシントン主演の映画「フライト」みたいな。

2017/06/11 10:05

おいらはだいたい考え方がひねくれているのでついついこういう物言いをしてしまうのだが、英雄として祭り上げた人間を一気にどん底に突き落とすのはマスゴミのお家芸のひとつである。

今回の事件のニュースを見聞きしていて、自分は真っ先に映画「フライト」のことを思い出したのでこのコメントを書いた。

思い出したと言いつつ実は本作を観たことはなくて、公開当時のあらすじを紹介する記事を読んでなんとなく内容を想像していたに過ぎない。ちゃんと観なければ何も語ることはできないだろうということで、Netflixにアップされていたのを鑑賞したのだ。

フライト (字幕版)

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フライト [DVD]

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あらすじ

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日本公開:2013年
監督:ロバート・ゼメキス
出演:デンゼル・ワシントン、ケリー・ライリー、ブルース・グリーンウッド、ドン・チードル、ジョン・グッドマン、ナディーン・ベラスケスなど

本作のあらすじは、

主人公のウィップ・ウィトカー(デンゼル・ワシントン)はベテランのパイロットだが、アル中でヤク中だった。それが原因で妻とは離婚しているが、今はキャビンアテンダントのトリーナ(ナディーン・ベラスケス)と懇ろの関係。アトランタへのフライトの前夜も、彼女と深酒をして一夜を共に過ごしていた。

アトランタ行きの便は悪天候の中出発したが、マシントラブルにより突然急降下を始めてしまう。ウィトカーは制御不能になった航空機を背面飛行させることで水平飛行に戻し、なんとか不時着陸に成功する。惜しくも6名の犠牲者を出したが、ウィトカーでなくては全員死亡していたであろう重大事故だった。しかし、事故調査の中で、ウィトカーの血液からアルコール成分が検出された。航空会社は凄腕の弁護士(ドン・チードル)を雇い、事態の収拾をはかるのだった・・・

というお話だ。

想像とは異なるストーリー展開

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主人公を演じたデンゼル・ワシントンってどちらかというとこれまで生真面目な役を演じていることが多くて、今回も同じようなキャラクター設定だろうと思っていた。

自分が観賞前に想像していたストーリー展開は、

アル中ではあるが酒をやめようと必死にもがいているデンゼル。マシントラブルを起こした飛行機を無事に不時着させて英雄としてマスコミに称賛されるが、血中からアルコールが検出されたことで一転、全国からバッシングを受けることに。デンゼルはついに酒を断つ決心をして・・・

という感じだった。

実際には、ウィトカー機長は事故後の入院中に院内で隠れてタバコを吸い始めちゃうし、退院したら再び酒浸りの日々を送っているし、生還したCAにむかって自分に有利な偽証をするようそそのかそうとするし、と最低最悪な人物として描かれている。

逆にロックなデンゼル・ワシントンは魅力的にも見えたけど、映画内でおきたことを考えると主人公に共感する気には到底なれなかったな。

マスコミに糾弾される展開を期待していたけど、実際のストーリーの中ではマスコミは最後までウィトカー機長を英雄として讃えていた。自宅や別れたた奥さんの家にまで押しかける報道の過熱ぶりは、日本もアメリカもかわらないんだな。

当初の予想とは全く違うストーリ展開だったけど、後半の展開は大体読めてしまって、意外性がなかった。そこはちょっとガッカリ。

迫真の墜落シーン

f:id:iGCN:20170614163507j:plain 本作は監督がバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズのロバート・ゼメキスということで、冒頭の航空機墜落シーンは手に汗握る迫真の展開で、金玉がヒュンってなった。

墜落寸前のシーンで、CAに向かって「息子に言いたいことがあれば今言え、ブラックボックスに記録が残るから」って言うところなんかは、真に迫っていて背筋が凍ったな。

と言いつつ本作は,むしろ後半の人間ドラマ部分が本作の見せ所なんだろうけど、主人公の堕落ぶりにちょっと自分は感情移入が出来なかった。

李下に冠を正すべからず

自分が主人公に共感できなかった最大のポイントは、大勢の乗員乗客の命を預かるパイロットという立場にありながら、フライト前夜やフライト中にまで飲酒がやめられないというその体たらくに対してである。

パイロットのフライと前の飲酒は厳密に社内ルールで規制されているはずだ。これはフルに自身の能力を発揮するためのルールであって、本作で描かれたようにベテランで能力に自信があり結果的に飛行機を無事に着地させたとは言え、アルコールを飲んでいたという事実は厳正に罰せられるべきだと自分は思う。

そういう意味では、本作のオチのつけ方は個人的には納得できない。

さいごに

ロックなデンゼル・ワシントン の姿を見られるという意味では機長、もとい貴重な一作だと思う。ただ、自分はあまり好きになれなかった。

60/100点

では