飲食店で写真を撮ることの是非について
さて
FBのタイムライン上に気になる記事が流れてきた。
高級寿司店で一眼レフ使いずっと寿司を撮影する客に店主苦言|NEWSポストセブン
同じく、グルメサイトで高得点となっている都内の某高級寿司店の店主も、最近の客のマナーについて苦言を呈する。
「ケータイのカメラだけじゃなくて、一眼レフを持参して一貫ずつ時間をかけて写真を撮るお客さんが増えました。別にうちの店は撮影を禁止しているわけではないのですが、こちらとしてはすぐに食べて欲しいと思っています。それでも、自分が満足いくまで写真を撮っているので、カシャカシャと音が店内に響いていることもありますね。」
自分も食べ歩くのが好きだし、ブログや食べログに外食した記録を残すために、レストラン等で写真を撮ることはある(流石に一眼レフは使わないけどwww)
本来であれば、店主の許可を得てから撮るべきなんだろうが、生来の口下手で不器用なものですから、いつも勝手に撮っている。「勝手に」とは言ったが、明らかに「撮影禁止」と言われたり、店主がイヤそうな顔をする場合には遠慮している。
他のお客さんへの迷惑にならないようにも注意が必要だ。一眼レフを使うってのは極端だけど、コンパクトカメラでもフラッシュを使えば、周りのお客さんは眩しい思いをするだろう。
自分は最近はiPhone 5sのカメラの画質でもっぱら満足しているので、iPhoneで撮影することがほとんど。多少暗くても、HDR機能をオンにしておけばフラッシュを使わずとも(iPhoneの場合、フラッシュを使うとむしろ見づらい画像になる)充分に耐える画質で撮影できる。
ちなみに、日本で手に入るiPhoneは盗撮防止のために大仰なシャッター音が鳴るので、左手の人さし指と親指の間を直角に開き、人さし指でiPhoneの左辺、親指で下辺を挟むようにホールドして、シャッター音が目立たないように工夫している。これは手ブレ防止にもよろしい。
だが、一番の大きな問題点は、写真を撮ることに夢中で、肝心の料理の食べ時を逃してしまうことにあると思う。 先の記事に出てきた、寿司店店主のお言葉
「先日は、同時に何組かのお客様が寿司の写真を撮っていました。後でネットを見ると、お客様が一眼で撮影したキレイな写真と、レビューが書いてある(笑い)。こちらは何も言いませんが、一番美味しいタイミングで食べていただきたいな、と思いますね」
この問題については、以前自分のブログでも書いたが、カウンタで料理が供されるようなお店、特に天ぷらなどは、一番美味しいタイミングで料理を提供することに店主も非常に気を使っていると思われる。
名店の天ぷらは、余熱で具材に火が通ることまで考えて絶妙のタイミングで揚物を鍋からあげ、客に提供すると言う。
てんぷら成生、親の敵 - Noblesse Oblige 2nd
ところで本記事のタイトルはもちろんご存知、池波正太郎先生の名言から。 「てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ、てんぷら屋のおやじは喜ばないんだよ」
と言うわけで、てんぷらの写真はありません。 あしからず・・・
そう。本来は、親の敵にでも会ったように出されたそばからかぶりつくのが正解なのだ。
美味しい料理を食べに来ているのか、食べに行ったことをブログやFBでアピールしたいのか。分水嶺はそこにある。
では