たこ焼き戎 静岡市に開いた大阪へのワームホールやぁ
さて
今日は、静岡市葵区は田町にある「たこ焼き 戎」について語るとしよう。ちなみに「戎」は「えびす」と読むのである。
根っからの関東人である自分にとっては、たこ焼きは基本アウェーの食べ物だ。大阪の人々にとっては粉物文化として日常欠くべからざるものなのかも知れないが、関東には少なくとも自分の青春時代にはたこ焼き家もお好み焼き家もあまりなかったからなぁ。
まれに大阪へ行く機会があると、ここぞとばかりたこ焼きを食べるが、やっぱり本場のは旨いよね。
で、「戎」である。
アラフォー位のお兄ちゃんとお母さんの2人で営業している。カウンタ席が5席のみの手狭な店である*1。客席の後方には冷蔵庫が置いてあり、ビールやジュースをお客が取って飲むセルフサービスになっている。そして、ガムやら飴やらの駄菓子も置いてある。
この店で特筆すべきは、お母さんの過剰なまでのホスピタリティである。たこ焼きを焼く息子をサポートしながら、絶えずお客さんに話しかけている。とにかく気の使いようが半端無い。
場所柄、近隣の学校に通う中高生くらいの子供たちが多く来店しているけど、彼らの日々の小さな悩みをお母さんが聞き込んでいたりして、そのうち一見クールに見えるお兄ちゃんも悩み相談に大人な回答をしたりして、なんだか大阪に住んでいる親戚のおばちゃんちに遊びに行ったかのような錯覚すら覚えるのである。
たこ焼きは
- 6個 370円
- 8個 480円
- 10個 580円
店内で食べる場合は、明石風出し汁が無料でサービスされる。温と冷があるようだが、寒いのでもちろん温を選択。
たこ焼きが焼き上がると、朱塗りの盆にキレイに並べられて供されるが、その際にお母さんから食べ方についての丁寧な指南があり。
「たこ焼きは素焼きで食べても醤油のお味がついています」
「ソースをかけても美味しいですよ、ホワイトソースはマヨネーズ風味です、両方合わせても美味しいですよ」
「明石風出し汁に浸けて食べる場合は、たこ焼きを3個か4個に崩して食べてねー」
「お熱いから、一息に食べないように注意してねー」
などなどなど
まずは明石風出し汁に浸けて頂きましょう。
出し汁に、たこ焼きの中身がジュウァーと溶け出して旨いことこの上なしです。生地に含まれる、紅生姜が得も言われぬ風味を醸し出しています。体が温まって、冬場には堪りませんな。
次いで、おソースをたんまりかけて頂きましょう。
外側はカリカリの一歩手前くらいの丁度いい塩梅に焼き上がっています。箸で持って口に運び一口かじりつくと、中は熱々のトロトロ。うーん、マイウー。
なんか、大阪で食べた本場のたこ焼きを思い出しましたわ。まさに、静岡市に開いた大阪へのワームホールやぁ
では
戎 (たこ焼き / 静岡駅、新静岡駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
*1:店内の席数は5席だが、テイクアウトのバックオーダーがたまっていたりすると、意外に焼きに時間がかかることがある。