ラーメン囃子のおもひで

さて

土曜の夜はなんとなしにSmaSTATION!!を見ておったわけだが、毎週ほんとになんとなしに見ちゃうんだ。

今夜の特集は、海外からの観光客がこぞって訪れる日本の名所、みたいな特集で、第2位に成田にあるラーメンばやしが紹介されていた。成田だけあって、海外から来た航空関係者の来店が多いと言う内容だった。

だが、今宵自分が語りたいのは、ばやしはばやしでも、「ラーメン囃子」。10年前まで内藤新宿で営業していた、今はなきラーメン店の思い出である。

内藤新宿のラーメン囃子

自分がラーメン囃子を初めて訪れたのは、大学1年生の時。部活帰りに先輩に連れていってもらったのだった。外苑西通りの内藤新宿辺りに店はあった。

一見テキ屋風の風貌の、矢沢永吉をこよなく愛するちょびヒゲの店主が1人で営業されていた(後にお弟子さんがついた)。
店主は近くのホープ軒で修業したと言う噂だったが、ホープ軒自体あまり行ったことがないので味の比較はできない。

ラーメンは2種類、味噌味と醤油味だったが、自分は味噌を好んで注文していた。そして、忘れてならないのが餃子。自分の中で永遠の日本三大餃子に数えている、囃子の餃子である。

餃子は焼くのに時間がかかる都合から、食べたい時は入店と同時にオーダーしなければならない。入店すると店主が、「餃子、焼きますか?」と尋ねてくるので、

「味噌と餃子」

ってオーダーするのが常だった。

ラーメンは、背脂ちゃっちゃ系でいかにもハイカロリーだ。餃子は2種類あって、饅頭のように丸く包まれたものと、ハネが広くパリパリに焼き上がるものがあったが、自分は後者の方が好みだった。卓上の壺からニンニクチップがたんまり入った特製ダレをかけて喰うのが絶品だった。

初めて訪れてから、それこそ週に2−3回のペースで通っていて、当時の自分の体の1/3くらいはラーメン囃子で出来ていたと言っても過言ではない。

あまりに通いすぎて、店に入るだけで「味噌と餃子ですね」って言われてオーダーする必要もなくなった。だが、酒をしこたま呑んだ後にはなぜか味噌味よりも醤油味が食べたくなるので、そういう時はフェイントして醤油味をオーダーしてた。この場合はトッピングの「青唐」をつけると大変に美味。

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唯一みつけた、囃子のラーメン写真、ガラケーで撮っているので、画質が悪くて申し訳ない。

店主がおしゃべり好きだったので、店が暇な時はいろいろと話をするのもまた楽しかったものだ。独身彼女ナシの男には、そういうのが嬉しかったりするんだよな。

予告なしの閉店

そんなラーメン囃子に自分はあしかけ10年近く通い詰めたわけであるが、2005年の4月をもって、残念ながら閉店した。お店は繁盛していたし、店主もお元気そうに見えたから、なぜ閉店してしまったのかはいまだに謎だ。閉店する2週間くらい前に行ったのが最後だったと記憶しているが、その時は店を閉めるなんておくびにも出していなかったのに。
明るい店主のことだから、湿っぽくなっちゃうのがイヤで、敢えて言わなかったんじゃないかなと想像しているけど。

最後の数年は、若いお弟子さんをとって、2人で店をやっていた。お弟子さんはしょっちゅう店主に叱られていたけど、今、もしラーメン店をやっているのであれば、是非とも食べに行きたいものだ。

囃子が閉店してからと言うもの、思い出の味が忘れられなくて、囃子についてネットで検索を何度もかけているけど、店主のその後の情報も、お弟子さんのその後の情報も全く出てこなかった。
その過程で、成田市に「らーめんばやし」と言う店があることは知っていた。残念ながら自分の知る「囃子」とは全く異なる店だと言うことも。

今日のSmaSTATION!!で、成田のらーめんばやしが紹介されたことによって、インターネットの広大な海の中で、「ラーメン囃子」が沈んでしまうことを恐れて、今回の記事を書いた次第だ。

この記事にたどり着いた方で、ラーメン囃子について、なにか情報があれば、ぜひ教えて頂きたいものだ。(探偵!ナイトスクープに捜査依頼したほうが良いか?)

では

ラーメン囃子ラーメン / 国立競技場駅千駄ケ谷駅四谷三丁目駅
夜総合点★★★★★ 5.0

ぐるなびお題「思い出のレストラン」

http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/gnavi201503