新宿三丁目の思ひ出:どん底からル・パランへ
さて
ネタがないので、過去のinstagramの写真を漁ってそれをネタに記事を書くテスト。
これは、新宿三丁目にある老舗居酒屋「どん底」の看板である。
看板の周囲に緑が見えるが、これは店の壁一面を伝い生える蔦の葉っぱ。
昭和26年に創業された店が今もそのまま使われており、内装・外観ともに風情があって好きなお店。
かつては作家の三島由紀夫も通っていたとのことで、自分が同店を訪れたのもそれがきっかけ。
天井が低く店の中も狭いのだけど、それがまた他のお客さん達との密着感を高めて、独りで行っても不思議と寂しい感じがしない。
どん底でドンカク痛飲して林さんのライスを食え
同店の名物はどん底カクテル通称「ドンカク」と「林さんのライス」。ドンカクは元祖チューハイ。林さんのライスは牛肉とキャベツをソースで炒めたものをライスとセットで食すオリジナルメニュー。ジャンクな味わいが歴史を感じさせてくれる。
ドンカクは結構強いので、2ー3杯も飲むとべろんべろんに酔っぱらってしまう。
酒が弱いと損だよな。
かつて東京に住んでいた時は、新宿三丁目界隈は毎週末庭のように出歩いていた。
どん底には年に2回くらいは行っていたな。
相手が通好みな女の子ならデートで行くのも良いと思うのだけど、自分は男友達と行ったことしかない。
2軒目はル・パランへ
ドンカクを痛飲したあとは、もう少ししっぽり飲み直そう(余力があればの話だが)。
末広通りの寄席末廣亭乃並びの雑居ビルにあるバー「ル・パラン」へ。
映画「ゴッド・ファーザー」にインスパイアされた重厚な内装が見物である。
ここはお子様はお断りのオトナのための空間だ。
カウンタに座りバックカウンタのボトルの中から好きなお酒を選んで注文する。自分はカクテルはよく分からないからいつもウイスキーを頼む。
時にはシガーを燻らせてオトナの男ぶるのも楽しかったものだ。
いくら格好つけても、「アラ、あの紳士素敵ね。お近づきになりたいわ」と女性と親しくなるようなことは決してない。
なぜならこの店には(ほぼ)男性客しかいないからだ。
新宿三丁目の魅力
街の魅力を語るほど通人ではないのだけど、丸井やら伊勢丹やらが並び立つ新宿の目抜き通りから一本路地に入れば新旧の飲食店やら寄席やらラブホテルやらが並び立つ魔空間が拡がっている。
どん底は狭い路地の奥まったところにあるし、ル・パランも一見ではなかなか入りにくいビルの中にある。
目抜き通りの光の中から暗闇へと向かう、黄昏のマジックアワーのような魅力がこの街にはあると思う。
では