峠の釜めし、下から食うか?横から食うか?

さて

週末は諸般の事情で北関東へ2往復してきたんだけど、北関東にある某駅の売店でおぎのやの峠の釜めしが売ってたもんで懐かしさについ買い求めてしまった。

若かりし世を忍ぶ小学生の頃、冬になると親父に連れられて志賀高原へスキーへ行ったものだった。当時は長野新幹線なんかないから、特急列車に乗って行くのだ。特急列車の旅は平地を走っていくうちは良いが、いよいよ碓氷峠へさしかかり傾斜が激しくなってくるとより強力な機関車が必要になるわけで、峠の前に機関車連結のために長い停車時間があったと記憶している。

その機関車連結のために停車する駅が横川駅であり、峠の釜めしを買って車中でもりもり食うのが習わしだったのだ。

志賀高原へはさらに長野駅から長野電鉄に乗り換え、湯田中駅からバスに揺られてさらに小一時間。なかなか苦労したもんだな。今は新幹線や夜行バスで行く人が大半だろうからこんな苦労話には興味なかろうが。

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おぎのや 峠の釜めし。新幹線車内で喰らう。

話を釜めしに戻すと、久しぶりに食べた釜めしはやっぱり昔と変わらない味をしていた。しいたけに良い塩梅に染み込んだお出汁の味わいと言い、鶏肉の弾力の在る歯ごたえと言い、釜の形を模した容器にはいった漬物と言い、相変わらずなんのためにいるのかよく分からない杏の存在意義と言い。

峠の釜めしの具材は創業以来変わっていないようだけど、峠の釜めしを食べる際はそれぞれ自分の流儀に則って食べているんじゃないかと思う。数ある具材をどれから食べるか、杏はデザートとして最後に残すのか、それとも最後まで残すのか、あるいはご飯にたいするアクセスを容易にするために天地返しをする人もいるかも知れない。

自分はかつてはかならずタケノコから食べていたように記憶しているのだが、今回はなぜかしいたけから食べた。しいたけから始めて時計回りに2周かけて完食。漬物は昔はしば漬けしか食べられなかったのだが、今はわさび漬け以外完食できるようになって、大人になるって素晴らしい。でも、子供の頃から変わらず一番好きな具材はごぼうのままなんだな。しゃっきりした歯ごたえが旨いんだ。

という、峠の釜めしの思い出話でした。

今日はこんだけ。

では