TVアニメ「ふしぎの海のナディア」を25年ぶりに見返して感想を書いていく

最終更新:2016/07/08

ふしぎの海のナディア

さて

アラフォーのオッサンの自分が中学生のころの一番の楽しみは、毎週金曜日19:30からNHKで放送されていたアニメ「ふしぎの海のナディア」を観ることだった。褐色の肌の美少女ナディアと少年ジャンの冒険譚に胸を熱くしたものだった。

そんな「ふしぎの海のナディア」Netflixで配信されていることを知り、こっそりマイリストに登録しておいたのだが、意を決して見始めてみたところこれがやっぱり滅法面白いのなんの。

25年も前の作品とは思えぬクオリティに息を飲んだが、それもそのはず。総監督に庵野秀明、キャラクターデザインに貞本義行、音楽は鷺巣詩郎と超有名クリエイター達が集結して制作された作品。実質的な制作を担っていたガイナックスは後に「エヴァンゲリオン」シリーズを制作することになるが、その原点がナディアのそこかしこに見られるように思う。

と言うわけで、本記事では「ふしぎの海のナディア」を全話観てそのあらすじと感想を積み上げていこうと思う*1

リアルタイムで観ていた中学生時代からは既に時が経過しているので、細かい中身は当然憶えてない。新鮮な目で観られるのでちょうど良いと思っている。

「ふしぎの海のナディア」とは

『ふしぎの海のナディア』(ふしぎのうみのナディア、英語: Nadia, The Secret of Blue Water)は、日本放送協会(NHK)で1990年4月13日から1991年4月12日にかけて、金曜日19:30-20:00(JST)に放送されたテレビアニメ。全39話。
ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底二万里』及び『神秘の島』を原案とし、総監督は庵野秀明、キャラクターデザインを貞本義行が務めた。画面のタイトル題字の「海」は篆書体で書かれている。

ふしぎの海のナディア あらすじと感想

第1話 エッフェル塔の少女

第1話 あらすじ

主人公の少年ジャンはパリ万国博覧会で開催される飛行機コンテストに出場するため船でパリにやって来た。ジャンの父親は船乗りだったが、当時相次いでいた原因不明の船舶事故で行方不明に。発明好きの叔父と暮らし、その影響かジャンも発明好きだった。
叔父と一緒にセーヌ川のほとりで飛行機の整備をしていたところ、通りがかった褐色の肌の美少女に一目惚れ。整備を放り出して少女を追いかけるジャン。少女の気を引こうとジャンが必死に話しかけていると女盗賊グランディス一味が現れた。どうやら少女が身に付けている青い宝石を狙っているらしい。素早い身のこなしで逃げ去った少女の行方を求めてジャンはサーカス団の公演に。そこで少女の名がナディアと言うことを知る。
グランディス一味はサーカス団の団長を買収してナディアを身請けしようとする。ジャンの助けによって逃げ出すことに成功するナディア。巨大ロボットに乗って追いかけてくるグランディス一味にしかしナディアは捕らえられてしまう。飛行船に変身したロボットは空から逃げようと試みるが、ジャンは用意していたグライダーに乗ってロボットに飛び乗り、ナディアの救出に成功する。ジャンとナディアは船で叔父夫婦の住むル・アーヴルを目指す。

第1話 感想

第1話ということで主要登場人物の紹介がメイン。グランディス姉さんの名前は覚えていたけど、ナディアのライオンの名前(キング)はすっかり失念していた。悪役のリーダーが女で、ノッポと太っちょの手下を連れてるのって、タイムボカンシリーズから続くアニメ界のお約束なんだろうか。

オープニングは森川美穂の唄う主題歌「ブルー・ウォーター」で幕開けすると思っていたけど、第1話のみは背景説明のアバンタイトルが入っていて、そのナレーションが羽佐間道夫だったのがまた俺の心をくすぐったね。アバンタイトル後に、ちゃんと「ブルー・ウォーター」が入ってた。久しぶりに聞いたけどやっぱり名曲だわ。

ブルー・ウォーター(21st century ver.)

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  • 森川美穂
  • J-Pop
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

美少女、メカ、飛行シーン、異国の風景などなど少年の心を掴む装置がてんこ盛り。ジャンル的にはいわゆるスチームパンクだね。主人公ジャンは発明が趣味のオタク少年のくせに女の子に対しては異常に積極的で、当時の自分が彼を見習っていたらもっと違った人生を歩めたんではないか(ry.

第2話 小さな逃亡者

第2話 あらすじ

ジャンとナディアは小型ボートでル・アーヴルを目指していた。「もし空を飛べたらどこへ行きたい?」と問うジャンに対し「産まれた場所に行きたい、どこだかは分からないけど。キングはアフリカだって言う」と答えるナディア。そこに再びグラタンにのったグランディス一味が現れた。グラタンのアームに船尾を掴まれて万事休すと言うところ、ボートは水中翼船に姿を変え、辛くも逃げおおせた。
ル・アーヴルの伯母の家に着いた二人だったが、伯母の心無い言葉にナディアは傷つく。伯母の家にかくまってもらうことを諦め、ジャンの家を目指す二人。家に続く長い一本道は飛行機の滑走路だった。
部屋の中の発明品を見せながら、「飛行機が完成したら大西洋で行方不明になった船乗りの父を探しに行きたい」と語るジャン。そこへまたグランディス一味が現れた。飛行機(エトワール・ド・ラ・セーヌVIII世号)に乗って脱出に成功した二人、アフリカを目指そうと海上を飛ぶがエンジントラブルで着水してしまう。そこへ巨大な雨雲が近づいてきた。

第2話 感想

ジャンの伯母が人種差別意識丸出しでナディアの悪口を言うシーンがあって、今どきのアニメやドラマではあり得ないpolitically incorrectぶりだった。

発明品を自慢するジャン→「発明の天才ね!」と感心するナディア→発明品が壊れる→「感心して損しちゃった」とがっかりするナディア

のパターンが数回繰り返される天丼展開があり、持ち上げて落としてを繰り返すナディアは実は恋愛巧者なんじゃないか、ジャンが惚れるのもやむを得ないと思ったり。

*1:いわゆるサグラダファミリアSEOメソッド。同メソッドについてはこちらこちらを御参照あれ