さよなら関心空間

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さて

ウェブサイト関心空間がまもなく10月31日にその生涯を終えようとしている。

関心空間は各ユーザーが関心を持っているキーワードをアップして、他のユーザーが同様にアップしたキーワードとリンク(○○つながり)させることでユーザー同士が交流する、一種のSNS的なサイトだった。

キーワードをリンクする時のつながりの理由はユーザーの自由意志に任されていて、そのネタを考えるのが楽しかったな。思わぬつながりから新たな発見があったりして、インターネットの力を感じたものだった。

最近、偏愛マップってのが一瞬流行したけど、関心空間はWeb上に描かれた偏愛マップと言っても良いかもしれない。自分が興味のある事柄を自分の「空間」に次々とアップして、そのキーワードを見た似たような興味関心を持つユーザーが自分のキーワードとリンクをしたりコメントを書いたり。関心事の領域が近いユーザについてはその「空間」をブックマークすることでフォローすることができるという仕組み。

関心空間がサービスを開始したのはwikipediaによれば2001年11月7日。自分が関心空間にサインアップして、初めてキーワードを登録したのが2002年3月25日だった。初めて登録したキーワードは「監督」、「監督」と書いて「やまもとしんや」とルビを振った。自分は当時トゥナイト2の熱心な視聴者で、特に山本晋也監督のルポルタージュが好きで見ていたのだが、そのトゥナイト2がいよいよ放送終了すると言う哀しみを綴った。

当時の自分は社会人になりたてで、新入社員にしてすぐに千葉県の片田舎の出張所に派遣されて寮でつましく一人暮らしをしていたのだ。スマホなんてまだない時代だし部屋にテレビもなかったので、職場にあるインターネットに繋がったパソコンを夜中にこっそりいじくるのが唯一の楽しみだった。インターネットと言っても、関心空間くらいしかアクセスしていなかったから健康的なもんだな。

当時はまだ国内にはSNSが上陸していなかったけれども、関心空間上でネットの向こう側にいる他人と交流するというのが自分にとっては新鮮な経験だった。

関心空間では、自分のキーワードにコメントが書かれたり、新たなつながりがリンクされたりすると「ぴろりーん」という効果音が鳴るのだけど、この「ぴろりーん」という音が耳に心地よく、これを聞きたいがために繰り返しブラウザをリロードしていた。まぁ立派なネット中毒だったわけだ。

ちなみにおいらの空間はこちら

http://www.kanshin.com/user/3497

ユーザIDが3000番台だから、比較的早期に開始した組にはいるのだろうか。

ものすごく熱心に関心空間に張り付いていたように思うが、今振り返ると登録したキーワード数は96個しかなかったし、2007年10月10日に最後のキーワードをアップして以降はほとんどアクセスすることもなくなっていた。多分この頃にはmixiの方が面白くなってきていて、そっちに日記をアップしたりコメントを書いたり書かれたりするのに夢中になっていたんだろうと思う。

そんな薄情なユーザではあるが、かつて愛用していたサービスが無くなるのはやっぱり寂しいもので、自分がアップしたキーワードだけでもレスキューしたいと思い記事のエクスポートを行った*1。エクスポートはMT形式になるので各種ブログサービスにインポートが可能。当然はてなブログも対応していて当初このブログにそのままインポートしたんだけど、それもなんだなと思い直して新たに関心空間のアーカイブとしてのブログを作ることにした(Proにしておいて良かった!)

新しいブログはこちら。
iGCNの関心空間アーカイブ

ブログと言ってもあくまでアーカイブ用だから、新規に記事が書かれることはない。まぁ興味があったら読んで見て下さいな。

関心空間を利用していた方は、10月31日にサービスが終了するとサイトにアクセスできなくなるので、今のうちにデータのエクスポートだけでもしておいたほうがよいと思います。

最後になるけど、関心空間さん、運営の皆様、お疲れさまでした。今までありがとう。

では

*1:方法はこちらをご参照下さい:http://help.kanshin.com/topic/977937