さて。
今日は映画「黒部の太陽」を見ましたよ on DVD。
石原裕次郎、三船敏郎主演、1968年度作品。
黒部第四ダム建築に命がけで取り組んだ男達を描いた作品。
上映時間が196分と長いのだが、中だるみ無く緊張感を保ったまま見られた。
黒四ダムの建築は関西電力の主導で行われ、5つの工区をそれぞれ異なる建築会社に委託して行われたのだが、本作では主に熊谷組が担当した第3工区、関電トンネル工事を中心に描いている。
関電トンネルは黒四ダム建築のための資材を運び込むトラック交通のために掘られたトンネルであり、ダム建築のボトルネックと言うべき重要なプロジェクトであった。
三船敏郎は関西電力の建設事務所次長を演じていて、石原裕次郎は熊谷組の下請け業者、岩岡班の頭領の息子を演じている。
岩岡班の頭領はトンネル堀りに命をかける粗暴な男であり、過去にトンネルの発破事故で長男(裕次郎の兄)を亡くしている。
事故をきっかけに裕次郎は父と反目するようになるのだが、関電トンネルの工事が始まるとなぜか現場に現れ、古傷のせいで思うように現場に立てない父になりかわり、現場の指揮をとるようになる。
トンネル工事は当初は順調だったのだが、やがて破砕帯と呼ばれる地盤の弱い部分にぶちあたり、度重なる崩落と出水で思うように進まない。
出水をコントロールするために数々のパイロットトンネルを掘り、ボーリング調査を行なうなどの苦労を重ね、やがてトンネルは開通するのだった・・・
というようなお話。
映画の8割くらいが薄暗いトンネル内のシーンなのだが、大量の地下水で工員が押し流されるシーンとか、実写でしか味わえない大迫力シーンが素晴らしかった。
今どきの映画はCGばかりで迫力に欠けるからなぁ。
三船敏郎は言わずもがなの存在感を発揮していたし、裕次郎は当時34歳だったようだが若々しくもスターの貫録充分であった。
ついでに若かりし日の、今見るとえなりかずきにしか見えないyoung寺尾聡が出演しているのだが、実父である宇野重吉と親子の役として共演しているのも興味深かったところ。よく見るとそっくり。
映画中で、黒部第三ダム建築の際に掘られた「高熱隧道」のエピソードが何度か出てくるのだが、こちらは吉村昭の小説でも有名。
「大脱走」と並んで、世界3大穴掘り映画に推挙したい。
では
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