映画「モンスター(2003米)」観た on DVD
さて
TSUTAYAで借りてきたDVDシリーズ、「モンスター(2003米)」を観たのでそれについて語るとしよう。(2003米)とわざわざ書いているのは、百田尚樹原作の同名映画があるためである。2004年日本公開、パティ・ジェンキンス監督。シャーリーズ・セロン主演、クリスティーナ・リッチ共演。
あらすじは
シャーリーズ・セロン演じるアイリーンは13歳の頃から娼婦として生計を立てていた。ある日バーで同性愛者のセルビー(クリスティーナ・リッチ)と知りあう。セルビーは同性愛者であるがために父に疎んじられ、父親の友人の家に居候をさせられている。アイリーンもまた惨めな人生に嫌気がさして自殺を考えていたが、セルビーとの出逢いに生きる希望を見出す。
共同生活を始める二人だったが、セルビーは腕を怪我しているため働く事が出来ない。アイリーンも堅気の職を探そうとするが、経験も教育もないため仕事が見つからない。やむなくアイリーンは娼婦を買おうとする男たちを殺し、金を奪う事を始めるのだった・・・
というお話だ。
事実は小説よりも
事実は小説よりも奇なりって言うけど、この映画は実際の事件に基づいたお話らしい。観ていてイヤーな予感しかしなかったけど、実に予想通りにイヤーな展開を見せていく作品(褒めてます)。
「世の中には間違った選択ばかりしてしまう人がいる」
ていうセリフが劇中に出てくるのだけど、この映画の主人公達がまさにそれ。
だけど、二人にはそういう生き方しかなかったんだなぁという事が如実に分かるように描かれているので、連続殺人犯が主人公なのに思わず肩入れしてしまいそうになる。
悪い事は続かないもので、最後にはアイリーンは捕まってしまうのだけど、その際にも愛するセルビーを守ろうとする心意気を見せてくれてちょっと泣けた。
シャーリーズ・セロンの役作りの凄さ
ところで、この映画に出てくるシャーリーズ・セロンはまぁ一見の価値のある醜さを見せてくれている。13kgの増量と特殊メイクを駆使しているようだけど、マッドマックスでは顔半分をグリスで黒く塗りたくっても美しさを維持していたあの人と同じ人間とは思えなかった。ロバート・デ・ニーロもビックリの役作りだ。
あらためて比較すると、とても同じ人間には見えない。
アイリーンを演じているシャーリーズ・セロンが誰かに似ているなぁーと思いながら観ていたのだけど、某レビューサイトに答えがあった。ジョン・ヴォイト(アンジェリーナ・ジョリーの親父)だ。
同じ事を考える人がいるみたいで、比較画像があった。
うん、似てるゎこれ。
クリスティーナ・リッチのネオテニー的魔力
それからアイリーンの恋人に当たるセルビーを演じていたクリスティーナ・リッチ。 もともと背丈が低いのと、これも役作りなのか知らないけどやたらとムチムチした体つきをしていて、特に大柄なシャーリーズ・セロンと並べると子供にしか見えない。
目もクリクリしていてある意味ネオテニー的な魔力を放っていた。まぁ演じているキャラクターも幼児的で自分勝手で、その要望を満たすためにアイリーンがどんどん道を踏み外していくという話なんだけど。本人は最後まで悪びれることがないってのが、実は一番のモンスターだったのではないかと思ったり。
さいごに
シャーリーズ・セロンの女優魂を見る事が出来る作品。
えぐい話が大丈夫な人にはお勧めしたい。
では
85/100点