二度死んだ少年
さて
埼玉県熊谷市で6人が殺害される痛ましい事件が発生した。30歳のペルー人のナカダ ルデナ バイロン ジョナタン容疑者が身柄を確保されたが意識不明の状態とのこと。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150916/k10010237621000.htmlwww3.nhk.or.jp
警察官が説得していたところ、男は自分の腕を刃物で何度か刺して飛び降り、その場で取り押さえたということです。
身柄を確保されたのは30歳のペルー人の男で、警察は別の住居侵入の疑いで逮捕状を取りました。男は頭の骨を折る大けがをして病院に搬送され、意識がないということです。
6人殺したと言う凶悪性から、人権派弁護士が出てきて「ドラえもんが〜」と言い出したり精神鑑定を(当然するんだろうけど)したりするかも知れないけど、死刑は免れないんだろうな。
このニュースを聞いて、手塚治虫の「ブラック・ジャック」のあるエピソードを思い出した。
「ブラック・ジャック」に限らず手塚治虫の漫画には印象に残る名台詞がいっぱいあるけど、このエピソードの最後のブラック・ジャック(BJ)のセリフがまさに今回の事件を予見したかのようだった。
二度死んだ少年
そのエピソードは「二度死んだ少年」という話。
ニューヨークのハーレムで父親を殺した少年が警察に追い詰められ、ビルから投身自殺を図った。心臓停止状態だが、かすかに脳波が計測できる。助けられるかもしれない。一度も手術で患者を殺したことのない世界的な外科医が少年の蘇生手術を開始するが、少年は脳死状態になってしまう。外科医はB・Jに助けを求めた。
凄腕のモグリの外科医のBJは当たり前のように少年を救命するのだが、その後の裁判で少年に死刑判決が下される。
そこで、手術をしてせっかく命を助けた少年が処刑される事に納得できないBJが一言。
この少年はいったん死んだんだ
その死んだ少年を
わざわざ生き返らせて助けたんだぞ
死刑にするため助けたんじゃない!!
どうしてわざわざ二回も殺すんだっ
なぜあのまま死なせてやれなかった!?
この話、ものすごく後味が悪いんだよね。この後味の悪さをうまく説明する言葉がないけど。
後味の悪い話でスミマセンでした。
では