最高のクリスマス映画は「ホワイト・クリスマス(1954)」で決まり
さて
先日増田で「最強のクリスマス映画は」という投稿があった。最強という意味がよくわからないが、自分はそれに対して「ホワイト・クリスマス(1954)」と「素晴らしき哉、人生!(1946)」を挙げた。
最強のクリスマス映画「ホワイト・クリスマス」と「素晴らしき哉、人生! 」。後者はオリジナルの方ね。最近リメイクされたけどそっちは知らん。
2017/12/19 00:06
いずれも自分が子供の頃に見て思い出に残っていた作品だ。当時はクリスマスともなるとこの手の映画をテレビ放映していたものだ。
増田にブコメしたのをきっかけに30年以上ぶりに見直してやっぱりいい作品だったので本日は映画「ホワイト・クリスマス」について語るとしよう。
出演者等
監督:マイケル・カーティス
出演:ビング・クロスビー、ダニー・ケイ、ローズマリー・クルーニー、ヴェラ=エレン、ディーン・ジャガー
音楽:アーヴィング・バーリン
あらすじ:
退役して落ち込んでいる将軍を元気づけるためにクリスマス・イブだよ全員集合!*1
名曲「ホワイト・クリスマス」
クリスマスを歌った名曲、「ホワイト・クリスマス」を聞いたことがないという人はよもやいないと思うのだが念のため動画を貼っておく。このシーズン、町中でBGMとして流されているよね。
自分は映画の思い出と相まってこの曲もすごく好き。この映画の主題歌として作られた歌だと思っていたけど、実際は「スイング・ホテル」という別のミュージカル映画*2の挿入歌だったものが独立してヒットし、のちに本作が製作されたということを知って驚いた。
戦場で培われた絆
主演のビング・クロスビーとダニー・ケイ*3は戦場で出会い、終戦後にコンビを組んで歌手として大活躍している。同じくコンビの歌手として活動しているヘインズ姉妹と出会い、それぞれが恋に落ちる・・・という恋愛模様がメインテーマだと思っていたら、実際には本作で一番重要なテーマは戦場で培われた男たちの絆だったということに今回初めて気づいた。
戦地で上官だったウェイヴァリー将軍が退役後にバーモント州で宿を営んでいるが、クリスマス前なのに名物の雪が全く降らず客足が遠のいている。武士の商売でそもそも経営状態も思わしくない。その惨状を助けるために歌手の2人x2組が骨を折って、同地にブロードウェイのミュージカルをそのまま持ち込んで上演してしまおうというのがメインのお話。
呼びかけに応じたかつての戦友たちがクリスマス・イブに将軍の元に馳せ参じ、将軍を迎え入れるラストのシーンは将軍のみならず見ているこちらまでウルっときてしまう。
映画全体から溢れ出る多幸感
本作はビング・クロスビーとダニー・ケイが主演ということからも分かる通り(え?わからない?)、ミュージカル映画である。「ホワイト・クリスマス」以外にも名曲が多数登場する。そして、ミュージカル映画につきもののダンスシーンも総じてレベルが高い。特にヘインズ姉妹の妹を演じたヴェラ=エレンの激しいステップには感嘆するものがある。
1940年代、50年代のアメリカ映画は当時のアメリカの豊かさがビシビシ伝わってきて、この頃の映画を見るたびに「こんな豊かな国と戦争して勝てるわけないよな・・・」と毎回思ってしまう。
音楽シーン、ダンスシーン、すべてから溢れ出る多幸感に心が暖かくなるわ。
トリビア
ヘインズ姉妹の姉を演じたローズマリー・クルーニーは俳優ジョージ・クルーニーの叔母に当たる人物。
こうして並べて見ると確かに似ている。
さいごに
クリスマスものの映画というと男女の恋愛を描いた作品が最近は多いけど、本作はむしろ男の友情がメインテーマなので、クリスマスをぼっちで過ごしているあなた(#MeToo)にオススメしたい。
AmazonやNetflixにはなかったので、自分は今回iTMSで見た(レンタルなら100円)。
では
*1:http://b.hatena.ne.jp/entry/351911289/comment/iGCN
*3:クレイジー・キャッツの谷啓の芸名の元になったのは有名な話