「怠惰」はエンジニアの三大美徳だが簿記の勉強とは相容れない

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さて

簿記2級試験まであと10日あまりに迫って焦りまくっています。試験勉強の息抜き(?)に、簿記試験についてちょっと思うところを書いてみようと思います。

定率法による備品減価償却の問題

例えば以下のような問題があったとしましょう(第143回簿記2級試験第2問を改題)。

備品Aは4年前の期首に原価1,800,000円で取得した。耐用年数は8年で、250%定率法(償却率:0.313)で減価償却するものとする。 当期首における、備品減価償却累計額を答えよ。なお、計算により生ずる円未満の端数は、切り捨てて計算すること。

さて、この問題をどう解くか。

怠惰な私の初見時の解答案

自分はこの問題を初見で解いたときに、数学的センス(別名怠惰の精神)を発揮して以下のような数式を用いて解いたのでした。

償却率が0.313なので、(取得原価 - 減価償却費)は毎年 1 - 0.313 = 0.687倍になる。
当機首までに4年が経過しているので、

1,800,000 x 0.6874 = 400,958.5

円未満を切り捨てて、400,958円が備品の価格になるから、

1,800,000 - 400,958 = 1,399,042円

が備品減価償却累計額!

一見エレガントな回答に見えますが、これは不正解。

正しい解答

正しい解答の考え方は、簿記では1年毎に帳簿を締める、つまり1年毎に減価償却費を計算しないといけないのであります。

すなわち、毎年毎年の減価償却費をクソ真面目に計算しないといけない(繰り返し)。

各年の減価償却費を計算する
1年目:1,800,000 x 0.313 = 563,400円
2年目:(1,800,000 - 563,400) x 0.313 = 387,055.8
3年目:(1,800,000 - 563,400 - 387,055) x 0.313 = 265,907.585
4年目:(1,800,000 - 563,400 - 387,055 - 265,907) x 0.313 = 182,678.694

以上を合計して、1,399,040円が正答

2年目以降に1円未満の端数が生じて、それを毎年切り捨てているうちに誤差が広がって、自分の出した答えとは2円の差が生まれました。

たった2円の違いでも不正解は不正解。

残念!

さいごに

自分はエンジニアではないけれども、生来の怠惰な性格からいかに楽をして問題を解くかという数学的精神を発達させてきていたのですが、これは簿記試験の問題を解くにあたっては不必要な素養のようです(工業簿記では役に立っています)。

簿記試験の中にはひたすら計算を繰り返すような問題があって、途中で投げ出したくなることがしばしばなのですが、本試験では2時間みっちり頑張りたいと思います。

では